令和4年度技術士第一次試験:I 基礎科目:I-1-3

令和4年度技術士試験問題
目次

問題

(出典:日本技術士会のホームページ 過去問題(第一次試験) 基礎科目 令和4年度

コーチング対話解答

ツトムさん

この問題は先ほどのI-1-2に続いて確率分布の正規分布についての問題ですね。

マナブ先生

そうですね。
正規分布の使い方、考え方についての問題になりますね。
互いに独立な2つの正規分布\(N(μ_{1}、{σ_1}^2)\)と\(N(μ_{2}、{σ_2}^2)\)が同時に起きた時の平均値\(μ\)と分散\(σ^2\)はどう計算されますか?

ツトムさん

正規分布の加法性ですね。
以下のようになります。

正規分布の加法性
ツトムさん

よって、平均値\(μ\)は足したり引いたりはそのままですが、
分散\(σ^2\)は必ず和になります。

マナブ先生

その通りです。
今の場合の整理をしてください。

ツトムさん

引張力\(F_a\)は次の正規分布です。
\[N(300、30^2)\]
圧縮力\(F_b\)は次の正規分布です。
\[N(200、40^2)\]
今、引張力と圧縮力が同時に作用していますので、
その合力は
\[F=F_a-F_b\]
となります。

マナブ先生

この合力\(F\)が200[N]以上になる確率を求めるのですね。

Technology-Coaching-refresh
ツトムさん

まず、合力Fの平均値\(μ\)は
\[300-200=100\]
となります。
標準偏差\(σ\)は以下で計算できます。
\[σ^2=30^2+40^2\]
ですから、
\[σ=50\]
になります。

マナブ先生

つまり、合力\(F\)はどのような正規分布になりますか?

ツトムさん

正規分布
\[N(100,50^2)\]
に従います。
図にすると以下のようになります。

マナブ先生

その通りです。
では、求めたい確率を求めてみましょう。

ツトムさん

合力が200[N]以上の引張力となる確率なので、
標準化すると
\[z=\frac{200-100}{50}=2.0\]
となりますので、
問題文にある\(z=2.0\)の上側確率の2.28となります。
よって、答えは③の1%以上5%未満 となります。

Technology Coaching refresh
マナブ先生

よくできました。
今回は合力の問題でしたが、加工部品の寸法の問題なども同じ考え方で求めることができますね。

ツトムさん

合力の図を見て思ったのですが、合力が引張力ではなく圧縮力になる場合もあるのですね。
下側確率ですが2.28%ほど。

マナブ先生

良いところに気がつきましたね。
ただ、片側で2.5%以下ならかなり可能性は低いと言えますけれど、
このようにばらつきが大きい場合は、気を付けないと、引張力だと思っていたら圧縮力も発生する場合やその逆もあり得ます。
計算で求めておき、安全率などもしっかりと見ておいた方がいいですね。

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