令和4年度技術士第一次試験:I 基礎科目:I-1-4

令和4年度技術士試験問題
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問題

(出典:日本技術士会のホームページ 過去問題(第一次試験) 基礎科目 令和4年度

コーチング対話解答

マナブ先生

これは製品の安全性を高めるほど事故による損失は減る一方で、
製造コストは増えるというトレードオフの問題ですね。

ツトムさん

コスト最小問題ですね。
最適化の問題も多く出されますね。

マナブ先生

そうですね。
安全性と経済性のバランスを取ることは非常に重要ですからこのような考え方がすぐにできるようになりたいですね。
それでは問題を解いていきましょう。

ツトムさん

はい。
期待損失額は、損失が生じる確率と、損傷時の損失額の積となっていますので、
  期待損失額\(=\frac{1}{1+x}\times 9=\frac{9}{1+x}\)[億円]
となります。

マナブ先生

この式から何が分かりますか?

ツトムさん

安全率\(x\)を大きくすると、期待損失額は小さくなるのですね。

マナブ先生

そうです。
一方、製造コストはどうなっていますか?

技術士コーチング
ツトムさん

\(x\)[億円]です。
つまり、安全率\(x\)を高くするとそのまま製造コストに反映されるということですね。

マナブ先生

そうですね。
安全率を高めるために、材料を厚くしたり、高強度材料を使ったりするため、製造コストは増えるということですね。
結局、製造にかかる総コストを\(C(x)\)とすると、
どのような式になりますか?

ツトムさん

総コストは期待損失額と製造コストの合計なので、
\[C(x)=\frac{9}{1+x}+x\]
となります。
そして、この総コストを最小にするには、
極小値を求めればいいので、
\(x\)で微分して導関数が0になる値を求めます。

マナブ先生

そうですね。
この関数の導関数はどうやって求めますか?

ツトムさん

右辺第1項の分母の\((1+x)\)でまとめてもいいですが、
このままの方が計算しやすいので、このまま計算します。
\(\frac{9}{1+x}\)は\(y=9(1+x)^{-1}\)と考えて、
\((1+x)\)を\(u\)と置くと、
\[\frac{dy}{dx}=\frac{dy}{du}\times\frac{du}{dx}\]
ですから、
\[\frac{dy}{dx}=-9(1+x)^{-2}\times 1 = -9(1+x)^{-2}\]
となりますので、
\[\frac{dC(x)}{dx} = \frac{-9}{(1+x)^{-2}} + 1\]
が0になるようにします。
\[\frac{-9}{(1+x)^{-2}}+1 = 0\]
\[(1+x)^2 = 9\]
よって、\(x=-4, 2\) です。

マナブ先生

\(x\)は安全率なので、どのような条件ですか?

ツトムさん

\(x\)は1よりも大きいので、\(x=2\)となります。

マナブ先生

選択肢の➀に2があるので、試験の時にはこれを答えにしてしまっていいと思いますが、
実際にはもう一つ確認しておくべきことがありますね。
それは何でしょうか?

ツトムさん

導関数が0というのは極小値だけでなく極大値のこともありますから、
それを確認する必要があります。

マナブ先生

そうですね。
また、今回は導関数が比較的求めやすい形でしたが、
難しい形になっている場合は、選択肢の値を直接代入して、
その中から最小のものを選ぶということもできます。

ツトムさん

総コストの式が比較的簡単なので、直接代入してもそれほどの計算量ではありませんね。

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