問題

(出典:日本技術士会のホームページ 過去問題(第一次試験) 基礎科目 令和4年度)
コーチング対話解答
ツトムさんこの問題では4つの集合A、B、C、Dについて、
各集合、2集合の共通部分、3集合の共通部分、
そして和集合の要素数が与えられていますね。
そして、求めるのは、4つ全ての集合に共通する要素数
|A∩B∩C∩D|
ですね。



このような問題の場合は何を使えばいいと思いますか?



包除原理ですね。



今回は4つの集合なので、少し複雑に見えますが、
考え方は3集合の場合と全く同じです。
問題文に与えられた条件を式にしてみてください。



条件1:
各集合の要素数は、それぞれ11
|A|=|B|=|C|=|D|=11
条件2
任意の2集合の積集合の要素数は、いずれも7
|A∩B|=|A∩C|=…=7
4つの集合から2つを選ぶ組み合わせなので、
\[
{}_4 C_{2}=\frac{4!}{2!(4-2)!}=6
\]
6組あります。
条件3
任意の3集合の積集合の要素数は、いずれも4
|A∩B∩C|=|A∩B∩D|=|A∩C∩D|=|B∩C∩D|=4
4つの集合から3つを選ぶ組み合わせなので、
4組あります。
条件4
4集合の和集合の要素数は16
|A∪B∪C∪D|=16





そうですね。
それではどのように計算していきますか?



包除原理は簡単そうに見えますけど、すぐに頭が混乱してしまうのですよね。



先ほど条件1から条件4を書き出しましたが、これらを順番に足したり引いたりしていけばいいのですよ。
一般的に、包除原則は以下のような式で表されます。
\[
\left|A_1 \cup A_2 \cup \cdots \cup A_n\right|
\]
\[
=\sum_i\left|A_i\right|-\sum_{i<j}\left|A_i\cap A_j\right|+\sum_{i<j<k}\left|A_i\cap A_j\cap A_k\right|
\]
\[
– \cdots+ (-1)^{n-1}\left|A_1\cap\cdots\cap A_n\right|
\]
ただこの式を見ると複雑に見えますが、順番に重なっている部分を足したり引いたりしていくということなのです。





やってみます。
4集合の和集合の要素数=∑|各集合の要素|
-∑|2集合の共通部分|
+∑|3集合の共通部分|
-|4集合の共通部分|
求めたい4集合の共通部分の要素数を\(x\)と置いて、
他は各条件を代入していきます。
\[16=4×11+6×7+4×4-x\]
\[x=2\]
となりました。
よって、③ が答えになります。



正解です。
包含原理は、数学の集合問題だけでなく、
実務でも使われます。
例えば、製品不良について、
・寸法不良の製品集合
・外観不良の製品集合
・性能不良の製品集合
・材料不良の製品集合
を考える場合、単純に各不良数を合計すると、
複数の不良を持つ製品が重複してカウントされてしまいますので、
実際の不良製品総数を求めるには、
重複部分を調整する必要があります。
情報処理分野やマーケティング分野でも
重複条件を満たすデータ件数の集計や、
確率の和事象を求める際にも使われます。

