問題

(出典:日本技術士会のホームページ 過去問題(第一次試験) 基礎科目 令和5年度)
コーチング対話解答
ツトムさん一つの合成抵抗を求めるのも大変そうですが、3つもあり、それらの大きさの比較をしないといけないのですね。



抵抗が直列につながっていると、抵抗が大きくなり、
抵抗が並列につながっていると、抵抗は小さくなります。
回路の対称性を使うというのがポイントですね。
まずは一番簡単そうな(c)の回路から見ていきましょう。



これはホイートストンブリッジ回路ですね。
全ての抵抗値が同じですので、真ん中の導線には電流が流れませんね。



その通りです。
素早くそれを見抜くことが大切です。
すると、(c)の等価回路はどうなりますか?





このようになります。





合成抵抗は、
\[
R_c=r
\]
になります。



その通りです。
次は(b)の合成抵抗を求めてみましょうか。



これも対称ですので、中央の節点では電流は交差しませんね。
つまり、等価回路は以下のようになります。





そうですね。
それでは合成抵抗を計算してください。



真ん中にある4つの抵抗は(c)と同じなのでこの部分の抵抗は\(r\)になります。
よって上側の回路の抵抗は\(3r\)になりますから、全体の合成抵抗は、
\[
R_b=1.5r
\]
となります。



その通りです。
では最後に(a)の合成抵抗を求めましょう。



これは対称な回路ではないですね。



このような回路の場合は、節点電位法で考えましょう。
Aの電位を\(V\)、Bの電位を0として、それぞれの導線を通る電流を仮定してAからBの電位を求めていきます。



こうですか?





そうです。
ここでAからBに流れる電流を\(I\)として、合成抵抗を\(R_a\)とすると、全体でどのような式が成り立ちますか?



\[
V=I\,R_a
\]
となります。
そして各経路での電圧降下の式も作っていくのですね。



その通りです。





まずは一番上の経路では、
\[
i_1\,r+i_3\,r+i_3\,r=V
\]
ですね。真ん中を通る経路は、
\[
i_1\,r+i_4\,r+(i_2+i_4)\,r=V
\]
で、一番下の経路は、
\[
i_2\,r+i_2\,r+(i_2+i_4)\,r=V
\]
となります。



電流についてキルヒホッフの法則を使うと、
\[
I=i_1+i_2
\]
と
\[
i_1=i_3+i_4
\]
が成り立ちますね。



これらの式から
\[
I=\frac{5V}{7r}
\]
となりますから、
\[
R_a=\frac{7}{5}\,r
\]
が得られます。
よって、
\[
R_a=1.4r、R_b=1.5r、R_c=r
\]
となりますので、
\[
R_c<R_a<R_b
\]
で、③が答えになります。



正解です。
これらは、結局それほど複雑な合成抵抗値にはなりませんので、このまま覚えておいてもいいかもしれませんね。

