令和4年度技術士第一次試験:I 基礎科目:I-3-6

令和4年度技術士試験問題
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問題

(出典:日本技術士会のホームページ 過去問題(第一次試験) 基礎科目 令和4年度

コーチング対話解答

ツトムさん

上下に張られた糸の中央に物体を取り付け、その物体が横方向に微小振動する場合の固有振動数を比較する問題ですね。
振動の固有振動数の問題はよく出題されますね。

マナブ先生

そうですね。
でもヒントが与えられているので、基本的なことさえ押さえておけば難しくはありませんね。

ツトムさん

この問題も(a)の場合の復元力が既に与えられていますからね。

マナブ先生

(a)の復元力がなぜこのような形になるのかの説明をしてもらえますか。

ツトムさん

はい。
問題の拡大図でも示されていますが、物体が\(x_a\)右に移動した時、復元力\(F_a\)が左方向に働きますが、これは上下の張力の合力になりますので、
\[
F_a = – 2 T \sin \theta
\]
となります。

マナブ先生

そうですね。
この考え方は(b)について考える時にも同じように使えます。
それでは(a)の固有振動数を求めてもらえますか。

技術士コーチング リフレッシュ
ツトムさん

これはばねの復元力と同じですので、ばね定数を\(k_a\)とすると、
\[
F_a = – k_a x_a
\]
となります。
\(x_a\)は糸の長さが\(L\)で傾きが\(\theta\)ですので、
\[
x_a = L \theta
\]
となります。
これらから、\(k_a\)を求めると、
\[
k_a = \frac{2 T \sin \theta}{L \theta}
\]
となります。
よって(a)の固有角振動数\(ω_a\)は
\[
\omega_a = \sqrt{\frac{k_a}{m}} = \sqrt{\frac{2 T \sin \theta}{mL \theta}}
\]
となります。
したがって、(a)の固有振動数\(f_a\)は、
\[
f_a = \frac{\omega_a}{2 \pi} = \frac{1}{2 \pi} \sqrt{\frac{2 T \sin \theta}{mL \theta}}
\]
となります。

マナブ先生

いいですね。
同じように(b)の固有振動数を求めてください。

ツトムさん

\(\theta\)傾いた時の復元力\(F_b\)は、上下の張力が\(T\)ですので
\[
F_b = – 2 T \sin \theta
\]
です。
ばね定数を\(k_b\)とすると、
\[
F_b = – k_b x_b
\]
となります。
\(x_b\)は糸の長さが\(2 L\)で傾きが\(\theta\)ですので、
\[
x_b = 2 L \theta
\]
となります。
これらから、\(k_b\)を求めると、
\[
k_b= \frac{2 T \sin \theta}{2 L \theta}
\]
となります。
物体の質量は\(2m\)ですので、
(b)の固有角振動数\(ω_b\)は
\[
\omega_b = \sqrt{\frac{k_b}{2 m}} = \sqrt{\frac{2 T \sin \theta}{4mL \theta}} = \frac{1}{2} \sqrt{\frac{2 T \sin \theta}{mL \theta}}
\]
となります。
したがって、(b)の固有振動数\(f_b\)は、
\[
f_b = \frac{\omega_b}{2 \pi} = \frac{1}{2 \pi} \cdot \frac{1}{2} \sqrt{\frac{2 T \sin \theta}{mL \theta}} = \frac{1}{2} f_a
\]
となり、\(f_b\)は\(f_a\)の半分になります。
\[
f_a : f_b = 2 : 1
\]
ですので、答えは⑤ です。

技術士コーチング リフレッシュ
マナブ先生

正解です。
比を求める問題なので、固有角振動数の比を求めるまででもいいですけどね。
また、今回は比を求める問題なので、\(\theta\)が式の中に残っていても問題ないですが、
これを無くしたいときはどうしますか?

ツトムさん

\(\theta\)は微小なので、以下の近似を使います。
\[
\sin \theta ≒ \theta
\]
ですので、
\[
f_a = \frac{1}{2 \pi} \sqrt{\frac{2 T \sin \theta}{mL \theta}}= \frac{1}{2 \pi} \sqrt{\frac{2 T}{mL}}
\]
\[
f_b = \frac{1}{2 \pi} \cdot \frac{1}{2} \sqrt{\frac{2 T}{mL}}
\]
になります。

マナブ先生

その通りです。

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