問題

(出典:日本技術士会のホームページ 過去問題(第一次試験) 基礎科目 令和5年度)
コーチング対話解答
ツトムさんこの問題は材料選定の問題ですね。
鉄鋼は昔ながらの材料で、
CFRPは炭素繊維強化プラスチックで軽量ですが強度は強くて、
航空機や風力発電の羽などに使われていますね。



そうですね。
最近では、水素貯蔵タンクにも適用が始まっているようです。
そこでまず計算を始める前に質問です。
設計者が材料を選ぶとき、一番大切なことは何だと思いますか?



強度でしょうか?
安全が大切ですからね。



いい観点ですが、航空機ではどうでしょう?





あっ…
軽くないと燃費が悪くなります。



その通りです。
では「同じ重さなら、どちらがより大きな荷重に耐えられるか」を表す指標があります。
それは何でしょう?



それが今回の問題の「比強度」ですね。



その通りです。
では比強度は、何を何で割った値でしょうか?



重さ当たりの強度を見たいから、
強度を密度で割ります。



その理解が必要です。
つまり、
比強度=強度÷密度
です。
従って、アの答えは「強度を密度」で割った値 ですね。



それでは鉄鋼の比強度は
強度:400[MPa]
密度:7900[kg/m3]
なので、
400÷7900=0.050
ですね。



CFRPはどうですか?



強度:2000[MPs]
密度:1600[kg/m3]
なので、
2000÷1600=1.25
となります。



鉄鋼とCFRPを比べてみるとどうですか?



鉄鋼よりCFRPは圧倒的に大きいですね。
つまり、イはCFRPになります。





では最後です。
価格だけを見れば
鉄鋼の価格:60円/kg
CFRPの価格:16000円/kg
となります。
これだけ見るとどう思いますか?



CFRPはものすごく高いですね。



比強度当たりの価格を計算するのはどうすればいいですか?



価格÷比強度を計算することになります。
鉄鋼は
60÷0.05=1200
CFRPは
16000÷1.25=12800
となります。



それらの比はどうですか?



CFRPの比強度当たりの価格÷鉄鋼の比強度当たりの価格≒10.7
となり、約10倍になります。
ウは約10倍高い となります。



この問題の解答はどうですか?



ア:強度を密度で割る
イ:CFRP
ウ:約10倍
ですので、解答は⑤となります。



正解です。
材料の選定条件の問題でしたね。
価格、強度などを加味して、
コスト、安全性から求められる材料を選定する必要があります。


