
(出典:日本技術士会のホームページ 過去問題(第一次試験) 基礎科目 令和6年度)
コーチング対話解答
ツトムさん前の年に続いて電気回路の合成抵抗の問題が出題されていますね。



そうですね。電気回路や電磁誘導などの問題は今後定番になるかもしれません。



今回も等価回路を作成して合成抵抗を求めていけばいいのでしょうか?



このような問題はまず単純化ができるかを考えた方が良いですね。



非常に対称的な回路図ですからね。上下にも左右にも対称ですね。
ホイートストンブリッジ回路に似ているので、真ん中の縦の抵抗には
電流は流れないのですかね。





良い視点ですね。でもホイートストンブリッジ回路とは違うので、
一応確かめてみた方がいいでしょう。
わかるところの電圧などを図に書き入れていくといいですね。



aの電圧を\(V_A\)、bの電圧を\(V_B\)、中央の電圧を\(V_C\) と置いて、
上下対称なので上の節点と下の節点の電圧を\(V_D\) と置きます。
そして、各抵抗値は1Ωなのですが、とりあえず\(R\) としておきます。
各抵抗を通る電流を\(i_A\)、\(i_B\)、\(i_C\)、\(i_D\)、\(i_E\) と置きます。





良いアプローチです。



左上の抵抗に関しては、\(V_{D}-V_{A}=i_{A}R\) となります。同様に、
右上の抵抗に関しては、\(V_{B}-V_{D}=i_{B}R\)、
真ん中から上に上がる抵抗に関しては、\(V_{D}-V_{C}=i_{D}R\) となります。
これらの電流の関係は、\(i_{B}=i_{A}+i_{D} \) となります。
けれど未知数が多すぎますね。



電流や電圧を求める計算ではないので、
例えば、\( V_{A}=1 \) [V]、\( V_{B}=0 \) [V] などと仮定してしまえばいいのですよ。



そうですね。\( R=1 \) [Ω]も使うと、
\( i_{B}=V_{B}-V_{D}=i_{A}+i_{D} \)
\( =(V_{D}-V_{A})+(V_{D}-V_{C}) \) となり、
\( 3V_{D}-V_{A}-V_{B}-V_{C} \)
\( =3V_{D}-2-V_{C}=0 \) となります。



その調子です。



中央を通る電流についても式を作ります。
\( i_{E}=i_{C}-2i_{D} \) となり、それぞれの電流は以下の関係から求められます。
\( V_{C}-V_{A}=i_{E}R \)、
\( V_{D}-V_{C}=i_{D}R \)、
\( V_{B}-V_{C}=i_{C}R \)
これらの式から、
\( i_{E}= V_{C}-V_{A} =i_{C}+2i_{D} \)
\( =(V_{B}-V_{C})+2(V_{D}-V_{C}) \) となり、
\( 4V_{C}-2V_{D}-1=0 \) が得られます。
これと先ほどの式を連立させることで\( V_{C} \) と\( V_{D} \) が求められますね。
すると、\(V_{C}=V_{D}=0.5 \) になりました。
ここの電圧が等しいということは、やはり真ん中の縦の抵抗には電流は流れていないのですね。



そうですね。そうなると回路はどのようになりますか?



このようにシンプルな回路図になります。





これから合成抵抗\(R_{ab} \) を計算すると、
\[
\frac{1}{R_{ab}} = \frac{1}{2} + \frac{1}{2} + \frac{1}{2} = \frac{3}{2}
\]
ですから、
\[
R_{ab}=\frac{2}{3} [Ω]
\]
となります。正解は③ です。



最後は簡単でしたね。同じような問題が出た時は、電流が流れないところを覚えておき、すぐに解答できますね。


