(3)技術士試験:第二次試験の受験資格について(続き)

技術士試験 第二次試験受験資格
目次

はじめに

前回、技術士第二次試験を受験するためには「修習技術者」であること、そしてそこから3つの経路があることを教えてもらった。

今回はツトムさん自身が「自分はどの経路を目指すのか」を判断できるよう、もう一段踏み込んだ説明を受けることになった。

今日のテーマ

  • 技術士第二次試験を受験するには修習技術者であること以外には何が求められますか?
  • 自分はどの経路を選ぶのが現実的ですか?

コーチング対話

ツトムさん

技術士第二次試験には経路1〜3があることは理解できました。でも正直なところ、
「自分はどれに当てはまるのか」
「何が評価される実務経験なのか」
が、まだはっきりしません。

マナブ先生

いい視点ですね。では、いきなり経路の話に入る前に確認しましょう。
ツトムさん、技術士第二次試験で一番見られているのは何だと思いますか?

ツトムさん

えっと……知識量とか、専門性でしょうか?

マナブ先生

それも大切ですが、もう一歩踏み込むと、
「技術を使って、何を考え、どう判断し、どう結果を出してきたか」
なんです。
そのために求められているのが、
計画・研究・設計・分析・試験・評価といった実務経験です。

ツトムさん

これは、単に作業をこなしていただけでは実務経験年数にカウントされない、ということですね。

マナブ先生

その通りです。
では逆に聞きますが、どんな仕事だと「実務経験として弱い」と思いますか?

ツトムさん

上司の指示通りに図面を引くだけとか、
技術部門に所属していても、調整や事務作業が中心だった場合ですね。

マナブ先生

よく整理できています。
技術士は「技術のプロフェッショナル」であることを社会に示す資格です。
だからこそ、
「自分は何を考え、どう判断したのか」
を説明できる経験が重要になるのです。
再び技術士試験の仕組みを見てみましょう。

実務経験と経路の考え方

ツトムさん

経路によって、必要な実務経験年数が違いますよね。
ここをもう少し詳しく整理してもらえますか?

マナブ先生

では一度、全体を俯瞰してみましょう。

経路求められること必要実務期間
技術士補となり指導技術士の下で実務経験を積む
修習技術者となった後、「指導技術士」を定めて技術士補の登録を行い、その指導技術士の下で登録後、右の期間の実務経験を積む。
指導技術士と技術士補は、指導・補助の関係にあり、同一の技術部門で登録されている必要がある。
・総合技術監理部門を除く技術部門:4年
・総合技術監理部門:7年
優れた指導者の下で実務経験を積む
修習技術者が職務上の監督者の下で右の期間の実務経験を積む。
この職務上の監督者とは、「科学技術に関する高等の専門的応用力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務」に従事した期間が7年を超え、かつ、修習技術者を適切に監督できる職務上の地位にある者である。この条件について修習技術者は第二次試験の受験申込時に証明書を提出する。
・総合技術監理部門を除く技術部門:4年
・総合技術監理部門:7年
単独で実務経験を積む
指導技術士や監督者を設定せずに独自に「科学技術に関する高等の専門的応用力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務」に従事して、右の期間の業務経験を積む。
・総合技術監理部門を除く技術部門:7年
・総合技術監理部門:10年
マナブ先生

ここで大切なのは、
「どの経路が有利か」ではなく、
「自分の環境で、証明できる経路はどれか」です。

ツトムさん

なるほど……。
私の職場には技術士がいないので、経路1は難しそうです。

マナブ先生

そう判断できたのは大きな一歩ですね。
では経路2についてはどうでしょう?

ツトムさん

上司の中に、条件を満たす人がいればお願いできそうです。

マナブ先生

その通りです。
経路2の監督者は、
・技術士である必要はない
・受験部門と同じである必要もない
ただし、証明書で客観的に示す必要があります。
具体的には次の2つです。
・監督者要件証明書
 → 監督者(上司など)が監督者自身の経歴や指導関係を記載し、
所属する組織の長(例えば社長)から証明を受ける
・監督内容証明書
 → 受験者が監督を受けた年月、監督事項、監督手段・内容などを記載し、監督者(上司など)から証明を受ける

ツトムさん

なるほど……。
もし該当する上司がいなければ、経路3を選ぶしかないですね。

マナブ先生

そうですね。ただし、経路3には見落とされがちなポイントもありますよ。

ツトムさん

ポイント、ですか?

マナブ先生

第一次試験合格前の実務経験もカウントできる点です。
さらに、大学院で同一分野の研究をしていれば、最大2年短縮できます。

ツトムさん

ということは……
私の場合、すでに7年を超えているかもしれません。

マナブ先生

ご自身で気づきましたね。
あとは、その経験を「技術士の言葉」で整理できるかどうかです。

試験スケジュールをどう捉えるか

ツトムさん

私の場合は、技術士第一次試験の受験から始まりますから、
来年第二次試験を受けるとなると、そうですね、
大学院まで入れると7年を超えますね。
でも会社に入社したての頃は高度なことができていなかったので、
それを減じても来年には実務経験が7年を超えそうです。
と言うことは、今年の6月に第一次試験の申込みをして、
11月に第一次試験を受けて、
来年の2月に第一次試験の合格発表があり、
それから第二次試験の申込みを3月に行い、
7月に第二次試験を受けて、
筆記試験の発表が10月で、
口頭試験を受けて、
再来年の3月に発表ということですね!

マナブ先生

技術士第二次試験は特殊な内容でかなり難易度が高く、
それなりに準備期間が必要なので、
そのように簡単にいくかどうかわかりませんが、
今から第一次試験の準備を始めて、
第一次試験申込みから最短で約2年で技術士になることができますね。
技術士第二次試験は「準備の質」が合否を分けます。
だから私は、
第一次試験の勉強をしながら、第二次試験を意識した仕事の振り返り
をおすすめしています。

ツトムさん

普段の業務そのものが、試験対策になる、ということですね。

マナブ先生

その通りです。
第一次試験の準備中に、第二次試験の準備も視野に入れながら、
普段の業務をこなして、知識をまとめていく
技術士への道は、特別なことをする道ではなく、
日常業務をどう捉え直すかの道なのです。

まとめ

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