はじめに
技術士第二次試験に向けて意識がさらに高まってきたツトムさん。マナブ先生との対話は、「試験対策」から「技術者としての成長」へと少しずつ視点が広がっていきます。
今日のテーマ
- 技術士第二次試験はいつ行われますか?
- 第二次試験はどのようなことが問われますか?
- 申込みに必要なものは何ですか?
- 受験準備を“成長プロセス”としてどう活かすか
コーチング対話
ツトムさん第一次試験のときと同じように、技術士第二次試験のポイントも整理しておきたいです。どんな視点で見ていけばいいでしょうか?



いいですね。その意識、とても大事です。
第二次試験の受験資格についてはすでに述べましたので、
まずは、基本的な情報からまとめていきましょう。
その後で「この試験をどう自分の成長に結びつけるか」という視点で整理していきましょう。



まずは試験に関するスケジュールですね。
第二次試験はまず筆記試験に合格してから
その後に口頭試験なので全体の期間が長くなっていますね。





そうですね。この“期間の長さ”をどう捉えますか?



ただ大変というよりも、長期戦として計画的に準備する必要がある試験だなと感じました。



とても良い視点ですね。
第二次試験は「短期集中型」ではなく、「計画設計型」の試験です。
時間の使い方そのものが、技術士に求められる資質の一部とも言えます。
筆記試験の期日は、まず総合技術監理部門の必須科目があり、
翌日に総合技術監理部門を除く技術部門の試験と、
総合技術監理部門の選択科目がありますので、
総合技術監理部門は2日間に渡る試験になります。





総合技術監理部門は、
1日5時間半かけて必須科目を受けて、
翌日1日5時間半かけて選択科目なのですね。
ハードですね。
それ以外の技術部門の必須科目2時間、選択科目3時間半もきついですが、その倍とは…。



ただ、既に総合技術監理部門以外の技術士第二次試験に合格している人は
選択科目が免除になります。
また総合技術監理部門と他の技術部門の選択科目を同時に受験することを併願と呼びますが、
この場合も選択科目は他の技術部門の選択科目を受験することで、
総合技術監理部門の選択科目の結果になります。
少し仕組みが複雑ですし、選択科目の名称も変更があり
その対応表なども記載されている受験申込書をよく読んでくださいね。
筆記試験と口頭試験



筆記試験の内容ですが、記述がかなり多いですね。
機械部門から原子力・放射線部門の20部門の試験は、
必須科目も選択科目もすべて記述ですからね。
体力や集中力だけでなく、思考の持久力とか、構造的に考える力も必要そうですね。



その通りです。
令和元年から出題形式が変わって、
それまでは必須科目は択一式だったのですよ。
「知識量」だけでなく、「思考の持続力」「論理構成力」「判断力」まで
含めて見られている試験なんですよ。



知っているかだけでなく、「どう考えるか」「どう説明できるか」を見たいからなのですね。



素晴らしいですね。まさにそこです。
第二次試験は、“答え”ではなく“思考プロセス”の試験なんです。



受験申込み案内を見ると出題内容が記載されていますが、
技術士第二次試験では技術士に求められる資質能力である
専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題解決能力が
いろいろな形で問われるようになっているのですね。



このような出題形式に対して、どのように準備を進めればいいと思いますか?



専門知識は勉強で補えますが、
応用力や課題解決力は実務経験が土台になると思います。
だからこそ、普段の業務の中で意識して鍛えていきたいです。



その姿勢こそが“修習技術者”の本質ですね。
専門知識に関しては、受験する技術部門、選択科目の最先端の技術動向を
専門誌やインターネットなどで常に確認して、自分なりにまとめておくといいです。
試験対策が、そのまま技術者としての成長につながっています。



口頭試験では、この筆記試験で記述した内容についても問われるのですね。



そうですね。
それから受験申込書に記載した業務経歴についても問われますので、
受験申込書の記載内容も口頭試験を意識したものにしておく必要があります。
だから受験申込書も「申込書類」ではなく、
「自分の技術者としてのストーリー」として整理することが大切です。



合格基準はすべての科目において60%以上。
記述式での評価は難しそうですね。



だからこそ大切なのは、「何を問われているか」を読む力です。
単なる専門知識だけを求められているのではないことはもうわかっていますよね。



そうか。
それぞれの問題に対して、技術士に求められる資質能力である
・専門知識
・応用能力
・問題解決能力
・課題解決能力
の観点でどのように説明していくかが問われていて、
その観点が記載されているかが採点のポイントにもなるのですね。。



まさにその統合力が、技術士に求められる力です。



試験地は、筆記試験は技術士第一次試験から少し会場が減り、
北海道、宮城県、東京都、神奈川県、
新潟県、石川県、愛知県、大阪府、
広島県、香川県、福岡県、沖縄県
になっていますね。
また、口頭試験は東京都だけなのですね。
地方の人は移動なども考えないといけないですね。
口頭試験の日時はこちらの要望を聞いてもらえるのでしょうか?



受験申込み案内には記載されていますが、試験日時の指定や変更は一切できません。



それはますます厳しいですね。
業務の都合をつけることができるかな。



企業に勤めている場合、
技術士第二次試験を受験するためには、会社から業務経歴の証明をもらうため、会社は受験のことを知っているはずですので、
それはしっかりと説明をすればたいていの場合は納得してもらえるはずです。





受験手数料は第一次試験よりちょっと高いのですね。
電卓に関しては第一次試験と同じようですね。
第一次試験の時に準備したものを持っていけばいいですね。



そうですね。



受験準備そのものが、技術者としての成長プロセスなんだと感じてきました。



その気づきが一番大切です。
第二次試験は「合格するための試験」であると同時に、
「技術者としての在り方を磨くプロセス」でもあるのですから。
まとめ
- 注意:最新情報は、必ず日本技術士会の公式ホームページで確認してください。
- 第二次試験対策とは、単なる試験準備ではなく、以下の力を総合的に鍛えるプロセスである
- 思考力
- 問題構造化力
- 説明力
- 倫理観
- 自己管理力
- 試験対策=技術者としての成長プロセスとして捉えることが、合格への最短ルートとなる
- 令和8年度(2026年) 技術士第二次試験に関する日程
| 令和8年 3月24日(火)~4月15日(水) | 受験申込書等配布 |
| 令和8年 4月 1日(水)~4月15日(水) | 郵送による受験申込み受付期間 【4月15日までの消印有効】 |
| 令和8年 4月1日(水)9:00 ~4月14日(火)17:00まで | WEBによる受験申込み受付期間 |
| 令和8年 7月19日(日)必須科目 令和8年 7月20日(月・祝)選択科目 | 筆記試験:総合技術監理部門 |
| 令和8年 7月20日(月・祝) | 筆記試験:総合技術監理部門を除く技術部門 |
| 令和8年 11月 | 筆記試験合格発表 |
| 令和8年 12月上旬~令和9年1月中旬までの間で、 受験者に別途通知する日 | 口頭試験 |
| 令和9年 3月 | 口頭試験合格発表 |
- 令和8年度(2026年) 技術士第二次試験の時間割と配点
- 機械部門から原子力・放射線部門までの20技術部門
| 試験日 | 試験科目 | 時間割 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 令和8年7月20日(月・祝) | 必須科目 | 10:00~12:00(2時間) | 40点 |
| 選択科目 | 13:00~16:30(3.5時間) | II 選択科目:30点 III 選択科目:30点 |
- 総合技術監理部門
| 試験日 | 試験科目 | 時間割 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 令和8年7月19日(日) | 必須科目:択一式 | 10:00~12:00(2時間) | 50点 |
| 必須科目:記述式 | 13:00~16:30(3.5時間) | 50点 | |
| 令和8年7月20日(月・祝) | 選択科目:技術部門に関する記述 | 10:00~12:00(2時間) | 40点 |
| 選択科目:選択科目に関する記述 | 13:00~16:30(3.5時間) | II 選択科目:30点 III 選択科目:30点 |
- 令和8年度(2026年) 筆記試験科目
【A】総合技術監理部門を除く技術部門
I 必須科目
「技術部門」全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力に関するもの
記述式:600字×3枚 [40点] 【2問出題 1問選択解答】
| 概念 | 専門知識 専門の技術分野の業務に必要で幅広く適用される原理等に関わる汎用的な専門知識 |
|---|---|
| 応用能力 これまでに習得した知識や経験に基づき、与えられた条件に合わせて、問題や課題を正しく認識し、必要な分析を行い、業務遂行手順や業務上留意すべき点、工夫を要する点等について説明できる能力 | |
| 問題解決能力及び課題遂行能力 社会的なニーズや技術の進歩に伴い、社会や技術における様々な状況から、複合的な問題や課題を把握し、社会的利益や技術的優位性などの多様な視点から調査・分析を経て、問題解決のための課題とその遂行について論理的かつ合理的に説明できる能力 | |
| 出題範囲 | 現代社会が抱えている様々な問題について、「技術部門」全般に関わる基礎的なエンジニアリング問題としての観点から、多面的に課題を抽出して、その解決方法を提示し遂行していくための提案を問う |
| 評価項目 | 技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)のうち、専門的学識、問題解決、評価、技術者倫理、コミュニケーションの各項目 |
II 選択科目
1.「選択科目」についての専門知識に関するもの
記述式:600字×1枚 [10点] 【4問出題 1問選択解答】
| 概念 | 「選択科目」における専門の技術分野の業務に必要で幅広く適用される原理等に関わる汎用的な専門知識 |
|---|---|
| 出題範囲 | 「選択科目」における重要なキーワードや新技術等に対する専門知識を問う |
| 評価項目 | 技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)のうち、専門的学識、コミュニケーションの各項目 |
2.「選択科目」についての応用能力に関するもの
記述式:600字×2枚 [20点] 【2問出題 1問選択解答】
| 概念 | これまでに習得した知識や経験に基づき、与えられた条件に合わせて、問題や課題を正しく認識し、必要な分析を行い、業務遂行手順や業務上留意すべき点、工夫を要する点等について説明できる能力 |
|---|---|
| 出題範囲 | 「選択科目」に関係する業務に関し、与えられた条件に合わせて、専門知識や実務経験に基づいて業務遂行手順が説明でき、業務上で留意すべき点や工夫を要する点等についての認識があるかどうかを問う |
| 評価項目 | 技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)のうち、専門的学識、マネジメント、リーダーシップ、コミュニケーションの各項目 |
III 選択科目
「選択科目」についての問題解決能力及び課題遂行能力に関するもの
記述式:600字×3枚 [30点] 【2問出題 1問選択解答】
| 概念 | 社会的なニーズや技術の進歩に伴い、社会や技術における様々な状況から、複合的な問題や課題を把握し、社会的利益や技術的優位性などの多様な観点からの調査・分析を経て、問題解決のための課題とその遂行について論理的かつ合理的に説明できる能力 |
|---|---|
| 出題範囲 | 社会的なニーズや技術の進歩に伴う様々な状況において生じているエンジニアリング問題を対象として、「選択科目」に関わる観点から課題の抽出を行い、多様な観点からの分析によって問題解決のための手法を提示して、その遂行方策について提示できるかを問う |
| 評価項目 | 技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)のうち、専門的学識、問題解決、評価、コミュニケーションの各項目 |
【B】総合技術監理部門
I 必須科目
「総合技術監理部門」に関する課題解決能力及び応用能力
1 択一式:40問出題・全問解答 [50点]
2 記述式:600字×5枚以内 [50点]
| 内容 | i. 安全管理に関する事項 ii. 社会環境との調和に関する事項 iii. 経済性(品質、コスト、生産性)に関する事項 iv. 情報管理に関する事項 v. 人的資源管理に関する事項 |
|---|
II 選択科目 総合技術監理部門以外の技術部門である【A】と同一内容
(総合技術監理部門を除く技術部門のうち、あらかじめ1つの科目を選択する)
1 選択した「技術部門」全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力に関するもの
記述式:600字×3枚 [40点]
2 選択した技術部門に対応する「選択科目」についての専門知識及び応用能力に関するもの
記述式:600字×3枚 [30点]
3 選択した技術部門に対応する「選択科目」についての問題解決能力及び課題遂行能力に関するもの
記述式:600字×3枚 [30点]
※「併願」の場合、総合技術監理部門以外の技術部門は【A】及び総合技術監理部門は【B】のI必須科目を受験することになります
※既に技術士第二次試験に合格している場合は、合格している技術部門/選択科目に対応するものに限り、総合技術監理部門の選択科目が免除される
- 合否判定基準は、すべての科目で60%以上の得点
- 指定されている問題数以上を解答すると失格になる
- 令和8年度(2026年) 技術士第一次試験の試験地・試験会場
- 北海道、宮城県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、沖縄県
- 筆記試験の会場は、6月中旬頃の官報で公告および日本技術士会ホームページに掲載。また受験票にて通知
- 令和8年度(2026年) 技術士第二次試験 口頭試験の試験地・試験会場:東京都 試験会場は、受験者に別途通知する
- 受験手数料は平成8年度:20,500円
- 試験では電卓の使用が認められているが、電卓は、四則演算(+-×÷)、平方根(√)、百分率(%)及び数値メモリのみ有するものに限る

